睡眠不足と【記憶】

2025年3月1日 ブログ
睡眠不足と【記憶】

睡眠不足は認知症リスクを拡大も拡大

睡眠不足(睡眠負債)の状態が続くと、認知症リスクが増大することが近年の研究で示唆されていることをご存じですか?

アルツハイマー型認知症では、脳内で神経細胞が死滅し、脳の萎縮が進行。脳には老人班と呼ばれる、【アミロイドβ】というたんぱく質が固まったものが現れます。これが蓄積することで認知症が進行すると考えられているのです。

睡眠中に【脳内のゴミ】を除去する?

睡眠中には、脳脊髄液が脳内に流れ込み、老廃物を除去すると言われているそうです。しかし、睡眠時間が不十分だと、このプロセスが行われずに、アミロイドβが脳内に蓄積しやすくなり、認知症のリスクが高まると言われています。

認知症リスクが4倍に?

アメリカのとある研究所で実施された65歳の非認知症者1041人を対象に行われた研究で、睡眠府充足により、認知症のリスクは4倍に上昇することが明らかに。

レム睡眠の不足も認知症を招く?

オーストラリアのグループによる研究では、平均67歳の対象者のうち、睡眠中のレム睡眠の割合が1%減ると、その後の平均12年間で認知症リスクが9%上昇した。

レム睡眠中には、大脳皮質の毛細血管への赤血球の流入量が増加。脳に必要な酸素や栄養素を送り届け、二酸化炭素や不要物を回収します。レム睡眠が不足すると、この物質交換が十分に行われません。

以上のことからも、睡眠の質を上げるには深いノンレム睡眠だけでなく、朝型に多く出現するレム睡眠も十分にとらなくてはならないといえます。

つまり、朝型のレム睡眠をしっかりとるためにも、十分な【睡眠時間の確保】がとても大切だというコトに繋がります。年齢に関係なく睡眠不足だと認知症の原因物質がたまってしまうことになるので、若い世代も今からしっかりと眠って、認知症のリスクを減らそう!

一夜漬けをしても記憶は定着しません

学生時代に、試験前に一夜漬けをした人はたくさんいると思います。これは、まったくナンセンスと言えるでしょう。十分な睡眠をとらないと注意力が散漫になり、かえって効率が下がります。

ちなみに、徹夜明けの脳のパフォーマンスは、飲酒をして酔っぱらっているときと同じくらいまで低下しています。また、徹夜明けの運転は重大な事故の引き金になる可能性もあります。

さらに、睡眠不足は論理的な思考をつかさどる脳の前頭葉が影響を受けることが判っています。
普段できていたことができなくなり、余計にイライラしたり、頑張って徹夜をしても、睡眠をとらないと脳に記憶として定着されません。

睡眠不足が脳のパフォーマンスに直結する

脳の部位が睡眠不足によってダメージを受けることで、脳全体の機能が低下し、日常的な認知機能や感情の処理に支障をきたすといわれています。

●前頭葉(前頭前野)

  • 注意力や集中力の低下
  • 論理的な思考力の減少
  • 感情や思考能力の低下
  • 不安やイライラ感の増加

●視床下部

  • 食欲が増加する
  • 高カロリーなものが食べたくなる

●海馬

  • 体積が小さくなってしまう
  • 新しい情報の記憶が困難に

●偏桃体

  • 感情のコントロールが利かない
  • 不安や抑うつを感じやすくなる

効率を上げたいなら一夜漬けはNG

記憶の整理や定着は睡眠中に行われるため、一夜漬けをしても勉強した内容を記憶することができません。また、睡眠不足は脳の機能を低下させ、これまでに学習した情報も引き出せなくなったりするので、頑張っても結果につながりにくいといえます。

結局は、一番効率の良い方法は毎日コツコツ積み重ねて、しっかりと睡眠時間を確保することなんだということですね。


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