実は危ない睡眠不足
2025年1月25日 ブログ
この記事の目次
■昼間の眠気を甘く見ないでくださいね
昼間に眠い人は、睡眠不足の可能性が高いです。睡眠不足は軽視される人も多いかもしれませんが、実は「行動誘発性睡眠不足症候群」という名前がつく病気の一種。
日本人の睡眠不足は深刻で、世界一不眠大国なのはご存じの方も多いはず。昼間に眠い人は国際的には体調不良と見られるんですよ。外国人が日本に来て電車で居眠りしている人の光景を見ると驚くそうです。

昼間に眠くなる原因
特に体調が悪いわけでもないのに昼間に眠くなる原因は、単に睡眠時間が足りない場合がほとんど。まずは十分な睡眠時間を確保して、それでも昼間の眠気がとれない場合は、その他の原因を考えていきましょう。
原因① 睡眠時間の不足
夜遅くまで起きているなど、十分な睡眠時間を確保できていない場合、昼間に眠くなります。
原因② 睡眠障害
不眠症や睡眠時無呼吸症候群などの睡眠障害がある場合、睡眠の質の低下から昼間の眠気を招きます。
原因③ 生活リズムの乱れ
夜勤や交代制の仕事などで、朝起きて夜に寝る習慣が乱れると眠気を感じるタイミングがずれます。
原因④ 身体の疾患
感染症にかかったり、内蔵に疾患があったりする場合、身体を回復しようとして昼でも眠くなることがあります。
※夜に十分な睡眠をとれている人は、いざ昼寝しろと言われてもなかなか眠ることはできません。
■世界一の睡眠負債を抱えた日本人
日本人の平均睡眠時間は世界33か国中ワースト1
OECD加盟する33か国の平均睡眠時間は8時間28分なのに対して、日本人の平均は7時間22分。
睡眠不足による経済損失は年間15兆円という試算も。「15兆円」は東京都の予算(2020年)と同じ額です。睡眠不足に陥ると日中のパフォーマンスがさがってしまうからなんですね。
昔の日本人は良く眠っていた?
日本人は昔から睡眠不足だったわけではなさそうです。1960年は8時間13分と理想的な睡眠時間だったようです。それが約60年で約1時間も減少。
※NHK国民生活時間調査より
日本は女性のほうが睡眠不足になっている

世界的に睡眠不足の日本ですが、とりわけ女性のほうが深刻です。女性の社会進出が進んでいるのに「家事・育児は女性の仕事」だという意識がいまだに根強く残っているのが一因ではないかと考えられます。
実は、日本以外の国では女性のほうが睡眠時間が長い傾向にあります。
1日1時間の睡眠負債は完済に約4日かかる
休日だけでは完済できない睡眠不足です。平日と休日の睡眠時間に2時間以上の差がある場合は、睡眠不足が溜まっていると考えられています。
睡眠負債とは「慢性的な睡眠不足がたまっている状態」のこと。
私たちの身体は規則正しいリズムを保とうとするので、不規則な睡眠パターンが続くと体内時計が乱れ、さらに睡眠の質が低下し健康リスクが高まります。
社会的時差ぼけ(ソーシャル・ジェットラグ)を生む習慣

睡眠中央時刻がずれると、いわゆる「時差ぼけ」の状態になってしまいます。起きる時間は変わらないのに就寝時間が遅くなったり、休日に夜更かしをしたあと昼間で寝ていたりすると、体内リズムが乱れ、日中に強い眠気に襲われたり、夜に眠れなくなったりしてしまいます。
※睡眠中央時刻とは、睡眠開始時刻と終了時刻のちょうど中間にあたる時間のこと。
例えば、
■平日12:00就寝 6:00起床 6時間睡眠 ➡ 3:00が中央時刻
■休日 1:00就寝 9:00起床 8時間睡眠 ➡ 5:00が中央時刻
この場合、睡眠中央時刻のずれが「2時間」となります。
睡眠負債を解消したいのなら、この睡眠中央時刻の差を1時間以内になるようにすることがおすすめです。
平日の睡眠負債をためない工夫
睡眠負債は継続的な睡眠不足や睡眠の質の低下によって、知らない間に溜まります。単に休日に多く寝るだけで解消されるわけでありまえせん。睡眠に対する意識を高め、毎日の睡眠時間や質を改善することが大切です。例えば、平日に「毎日30分普段より早く寝る」ことを習慣づけ少しずつ睡眠負債を解消することもおすすめです。
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