小中高校生の8割以上が睡眠不足
2025年9月11日 ブログ
この記事の目次
成長期に必要な睡眠時間とは?
子どもたちの心身の成長に欠かせないのが「睡眠」です。
厚生労働省が公表している「健康づくりの睡眠ガイド2023」では、ライフステージごとに推奨される睡眠時間の目安が示されています。
- 小学生:9〜12時間
- 中高生:8〜10時間
- 成人:6〜8時間
- 高齢者:5〜7時間
この数字からも分かる通り、成長期の子どもには大人以上に長い睡眠時間が必要です。脳や体を休めるだけでなく、記憶の定着や成長ホルモンの分泌など、学力・体力の土台を作る大切な時間だからです。
実態は「8割以上が不足」
ところが、最新の「睡眠白書2025」によると、小学生から高校生までの 8割以上が平日に必要な睡眠時間を確保できていない という衝撃的な結果が出ました。
特に高校生では、なんと93%が不足状態。
平日の平均睡眠時間は6〜7時間に集中しており、推奨される8〜10時間に届いていない子どもが大多数を占めています。
休日でも状況は大きく改善せず、多くの子どもが睡眠不足を引きずったまま過ごしているのが現状です。
睡眠不足がもたらすリスク
子どもの睡眠不足は「眠そう」「朝起きられない」といった表面的な問題にとどまりません。

- 集中力・記憶力の低下
→ 授業内容が頭に入りにくくなり、学力差の一因に。 - 感情のコントロール低下
→ イライラや不安が増え、親子の衝突や友人関係にも影響。 - 体調不良や肥満リスク
→ 成長ホルモンの分泌不足で、体の発達や代謝に悪影響。
こうした影響は長期的に蓄積し、大人になってからの健康リスクにもつながります。
なぜここまで寝不足なのか?
背景には、現代ならではの生活環境があります。
- スマホやゲームの長時間使用
→ 就寝直前まで画面を見続けることで、寝つきが遅くなる。 - 塾や習い事、部活動の過密スケジュール
→ 「勉強や練習のために睡眠を削る」習慣が根付いている。 - 夜型化する思春期の体内時計
→ 本来の眠気が遅れて訪れるため、布団に入っても寝られない。

これらが組み合わさることで、子どもたちは知らず知らずのうちに睡眠不足に陥っています。
保護者ができる工夫
子ども自身に「もっと寝なさい」と言うだけでは解決できません。
家庭でできる工夫を取り入れることが大切です。
- 就寝前はスマホ・ゲームをリビングに置く習慣をつける
- 夜遅い習い事は週1〜2回までに抑える
- 朝食をしっかりとる(体内時計を整える効果あり)
こうした環境づくりが、子どもの睡眠リズムを支える土台になります。
💡スリープマスター美内信介のおすすめ実践ポイント
- 「睡眠時間シート」を親子で記録してみる
→ 平日・休日の就寝・起床時間を1週間書き出すと、ズレや不足が見える化できます。 - 夜9時以降の強い光を避ける
→ LED照明やスマホの光を抑え、眠気を妨げない工夫を。 - 休日の朝は「同じ時間に起こす」より「同じ時間に朝日を浴びる」
→ 無理やり起こすよりも自然にリズムを整えられます。
まとめ
小中高校生の8割以上が睡眠不足という現実は、学力や体力だけでなく、心の健康や将来の生活習慣にも直結する大きな課題です。
まずは家庭でできる小さな工夫から始め、子どもが本来の力を発揮できる環境を整えることが求められています。
次回は「都道府県別・睡眠時間ランキング」を紹介します。あなたの住む地域は何位でしょうか?
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