毛布の選び方~素材による違い~

2021年10月18日 ブログ寝具のお役立ち情報
毛布の選び方~素材による違い~

毛布選びに迷ったら、このポイントを押さえて!寝具専門店店主がおススメする毛布【素材編】

新潟も気温が低くなってきました。

寒くなるにつれ、お店にも「あたたかい毛布」を求めにお客様がご来店されます。

「毛布」といっても「素材」や「織り方」によって様々あり、またお客様の好みも多種多様なため、「どんな毛布を選んだらいいの?」と分からなくなる方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そこで、寝具専門店の店主であり、西川㈱睡眠科学研究所認定スリープマスターでもある私、美内信介が毛布の選び方のポイントを分かりやすくご説明します。

冬に暖かく眠るための毛布選び「素材編」

①綿毛布

木綿のお昼寝布団綿は吸湿性に優れている繊維で、Tシャツや肌着、タオルなど最も身近な天然繊維の1つ。綿毛布は天然繊維であるため、アレルギーや喘息でお悩みの方にも安心して使える「万能型」の毛布と言って良いでしょう。

春や秋に綿毛布1枚で使用しても、程よい温かさがあり、冬には、ふとんの上でも下でも使いやすい毛布です。

綿=コットン特有の吸湿性に優れていたり、またポリエステルやアクリルとは違い、静電気が起きづらいです。

また、ご家庭の洗濯機で丸洗いもできるも嬉しいですね。

【快眠メモ】

当店で扱っている綿毛布の多くは【シール織】と呼ばれる綿毛布が多いんです。

一般の綿毛布に比べて、毛羽抜けの少なく、型崩れを起こしにくいという特徴があります。綿毛布を選ぶ際にも【シール織】かどうかもチェックしてみると良いですね。

ウール毛布

【繊維の王様=ウール】

以前は「毛布と言えば、【ウール】」と言われるくらい冬に暖かい毛布の代名詞です。ウールとは羊毛。動物性の繊維のため、吸湿性だけではなく、放湿性にも優れ、もちろん保温性はバツグンです。

この【吸放湿性が良い】ことが

なぜ良いか???という点ですが、

人間は冬でも睡眠中には汗をかきます。つまり、ふとんに入った直後には、ふとんと身体にできる隙間の湿度は高くなるのです。

その湿度が高すぎると、良い睡眠は得られないことが分かっています。

適度な湿度を保つことが良い睡眠には非常に大切なんですね。

また、ウールなどの動物性繊維には、「吸着熱」と呼ばれる特性があり、これは、湿気を吸収して、熱を発するという特性ですから、温かく眠れます。

【ウール】はその湿度を適正に保つことができる天然の調湿機能があるため、ふとんの下に掛けてあげることで、睡眠中の不快なムレを防ぎ、汗をかいても体を冷やさない温かさを保つことで、朝まで快適に眠れるのです。

ただ、多くのウール毛布は家庭で洗えません。

しかし、ウールには天然の防汚性や難燃性があり、皆さんが思っている以上に汚れにくい毛布です。

ウール毛布は【お手入れが面倒】と思われる方が多いようですが、週に1回程度、陰干ししてあげるだけでOKです。

「毛布は洗いたい」と仰る方でも、「実際に毛布をどのくらいの頻度で洗っていますか?」と尋ねると、多くの方が「?」「そんな洗わないかも…」と答えます。

毛布を選ぶ際は「洗えるかどうか」は決して優先順位の1位にはならないということでしょうかね。

最後に、「毛布は週に1度は洗っている」という方にはウール毛布はお勧めできません。洗えませんからね。。。

ポリエステル毛布

「すべすべ」「ツルツル」とし肌さわりが特徴です。量販店やスーパーなどでよく見かける毛布の多くはポリエステルです。比較的価格もリーズナブルなものが多いですね。

また、「家庭で毛布を気兼ねなく洗いたい」という方にはおすすめです。

ただ、吸湿性に乏しいので体に近いところでかけるとムレ感が強く、朝起きたら足で蹴とばして、寒くて目が覚めるという方もいらっしゃるようです。

また、静電気を帯びやすくホコリっぽくなってしまうのが残念なことでしょうか。。。

アクリル毛布

こちらもポリエステル同様、化学繊維の毛布です。

ポリエステルとは違い、比較的ボリュームがあります。また、染色性が高いので色味が深いデザインの毛布が多いです。

アクリル毛布は、ウール毛布を目指して人工的に開発された毛布ですので、保温力はポリエステルよりあります。

ウールライクなボリューム感で、保温性に優れている毛布ですので、多くの寝具専門店や百貨店に並ぶようになりました。

価格もポリエステルよりは高めで5,000~10,000円くらいのもが多いですね。

シルク毛布

【繊維の女王=シルク」

シルクは古くから日本人に愛されてきた天然繊維の1つ。

しっとりとした肌さわりと、なめらかな触感はシルクならではです。一度使うとやめられない」という方多いのもうなずけます。

保温性ももちろんですが、吸湿性が高く一年中サラッとした掛け心地が特徴です。

また、シルクの主成分はたんぱく質のアミノ酸が多いため、お肌が敏感な方やアトピーでお悩みの方には一度は試してほしい毛布ですね。

ウール同様に家で洗うことはおススメしませんが、ご家庭では陰干し程度のお手入れで十分です。

カシミヤ毛布

【繊維の宝石】=【カシミヤ】

【コットン】=【綿】(植物性)

【ウール】=【羊毛(羊)】(動物性)

【シルク】=【蚕】(動物性)

 

では、【カシミヤ】は何の毛でしょう???

「羊」?

 

 

違いますね。

 

 

カシミヤは漢字で書くと

 

「山羊」

 

 

「山」にいる「羊」と書いて「やぎ」

 

 

【カシミヤ】=【山羊(やぎ)】(動物性)です。

カシミヤ毛布に使用される毛は、カシミヤ山羊と呼ばれる毛を使用し、その繊維の細さはウールよりも細く、軽く、温かいという特徴があります。

また、カシミヤ毛布に使用される毛は体毛の表面の毛を使用するのではなく、【うぶ毛】を使用するため一頭からとれる毛の量は【250g】ほどと言われています。

つまり、とても【希少価値】が高い。

カシミヤはウールよりも温かく、軽いことは、セーターなどで置き換えて想像してみると良いですね。

毛布を選ぶ際には、ぜひ「素材」みて選んでみてはいかがでしょうか?

~正しい毛布の掛け方~については、こちらもチェック!