今話題の睡眠負債。眠りの専門家が詳しく解説します。
2017年6月21日 ブログ日本は世界一睡眠が足りないと感じている国
『朝起きても、疲れが取れない』
『寝ても寝ても疲れている』
『肩や首が痛くて、目が覚めてしまう』
『日中、眠くなることが多い』
そんなことで悩んでいませんか?
日本は、先進国の中で最も睡眠時間が短い国の1つです。言い換えれば、世界一睡眠が足りないと感じている国、そのような悩みを持つ人が多いのもうなずけます。
先日NHKで特集された『睡眠負債』とは、アメリカにおける睡眠のエキスパートたちが提唱する考え方で、必要な睡眠時間に対する不足分、毎日の少しずつの睡眠不足が徐々に溜っていったマイナス分のこと。例えば、8時間は睡眠が必要な人が、平日は6時間しか眠らなかったら、2時間が睡眠負債として積み重なり、その睡眠負債額が返済不能な状況になると、健康リスクが増大するといいます。番組内ではガンやアルツハイマーなどのリスクが高まることも紹介されていましたね。
『朝起きて疲れが取れていない』以外に、『うっかりミスが多い』『集中力が続かない』『イライラしやすい』なども睡眠負債が蓄積されている兆候かもしれません。
『睡眠負債』は寝だめで解消できる?
『寝だめで解消できるのか?』という質問がありましたが、『睡眠負債』は『眠る以外の方法では返済できなことが分かっています。ただ、平日、睡眠不足気味の方は、休日に昼まで寝たい!と思う気持ちよくわかります。でも、この睡眠負債は、少しずつ返済していくことがポイント。
つまり、休日は普段より長めに睡眠はとった方がいいですが、+1~2時間程度に収めてください。起床時間はあまりずらさない方がいいというコトです。あまりに、時間がズレてしまうと、生活リズムそのものを乱す原因になり、リズムが乱れたまま、月曜日の朝を迎えてしまい、負のスパイラルに陥ります。
効果的な『睡眠負債』の返済方法!
そんな、睡眠負債は貯金はできませんが、効果的な返済法があります。それが『昼寝』。最近は『シェスタ』と言ったり、企業や学校でも積極的に『昼寝』を取り入れています。
ただし、鉄則があります。それが『どんなに長くても30分以内』という条件つきです。
できれば20分以内が理想です。そして、夕方4時以降はしないことだけ気を付ければ、かなり頭もスッキリさえ、仕事の能率も上がり、良いアイデアが生まれやすくなるかもしれませんので、ぜひ、やってみてください。
最後に、睡眠時間そのものを増やすことが現実的でない方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?特に働き盛りの30~40代の方や、子育て世代のママさんたち。
そんな方にはやはり、『睡眠の質』を重視してもいいと思います。やはり、普段何気なく使っている寝具や枕、寝る前の生活習慣など、できることから少しずつやってみることをお勧めします。